猫を家族として迎えたら、かわいさや
癒しと引き換えに責任も生まれます。
特に見落としがちなのが、医療費の備え。
人間と違い、猫には公的な
健康保険制度がないため、
病気やケガをすると全額自己負担になります。
この記事では、猫のよくある傷病と
その費用、備えとしてのペット保険の
必要性、選び方やおすすめ保険会社
について詳しく解説します。
猫の医療費、実際いくらかかるの？
ペットクリニックによって料金は
異なりますが、代表的な猫の
病気・ケガごとの平均的な医療費は
以下の通りです。
よくある傷病と治療費の目安
| 傷病名 | 費用目安（1回 or 治療期間） | 内容 |
|---|---|---|
| 下部尿路疾患 | 10,000〜50,000円 | 点滴、検査、薬の投与 |
| 毛球症 | 5,000〜15,000円 | 内服薬、吐き気止めなど |
| 歯周病 | 20,000〜60,000円 | 抜歯・スケーリング |
| 外傷（骨折・ケンカ） | 30,000〜100,000円以上 | 手術、入院、レントゲンなど |
| 誤飲 | 30,000〜150,000円 | 内視鏡手術または開腹手術 |
| 腎不全（慢性） | 月10,000〜30,000円 | 点滴、血液検査、療法食 |
| 悪性腫瘍（がん） | 数万円〜数十万円 | 手術、放射線治療、抗がん剤など |
🧾 実際の事例
慢性腎不全と診断され、
月1〜2回の通院と療法食で
月3万円以上の出費が
2年以上続いたというケースも。
医療費の負担に備えるにはどうすべき？
猫の医療費は突然発生することが多く
数万〜数十万円の出費が
一度で発生することもあります。
そのため、以下の2つの備え方が考えられます。
1. 貯蓄で備える
「ペット保険に入らず、必要なときに現金で支払う」
という考え方です。
ただし、急な手術費や入院費で
10万円以上の出費が重なると
家計への打撃も。
メリット
- 保険料がかからない
- 保険利用の手続き不要
デメリット
- 高額医療時に対応しきれない可能性
- 毎月一定の積立が必要
2. ペット保険に加入する
月々の保険料を支払い、
いざというときに
医療費の一部または全額が補償される制度。
貯蓄と併用することで、万が一にも安心。
メリット
- 高額治療費への備えになる
- 通院や入院、手術まで幅広くカバー
- 若いうちから入るほど保険料が安い
デメリット
- 年齢とともに保険料が上がる
- すべての治療が対象ではない（予防接種などは対象外）
ペット保険の選び方：3つのポイント
1. 補償内容を確認する
保険によって
補償される範囲が大きく異なります。
- 通院のみ対象？
- 入院や手術も対象？
- 年間の支払限度額は？
ポイント
慢性疾患のケアを重視するなら
「通院＋入院セット」のタイプがおすすめです。
2. 補償割合（70％・100％など）
ほとんどの保険は、
治療費の50〜100％をカバー。
自己負担が少ないほど
保険料は高くなる傾向があります。
例：
- 70％補償
自己負担3割、月額2,000〜3,000円前後 - 100％補償
自己負担なし、月額3,000〜5,000円前後
3. 年齢・持病による制限
高齢になると新規加入できない場合も
あります。
若いうちから加入するのが安心です。
また、持病があると加入できない保険も。
傷病別：費用と備えの可視化グラフ
以下は、代表的な傷病に対する
平均治療費と、ペット保険による
補償例（70％補償）のグラフです。
傷病 │ 実費 │ 保険利用後（70％補償）
──────────┼─────────────┼───────────────
誤飲手術 │ 100,000円 │ 30,000円
尿路結石治療 │ 30,000円 │ 9,000円
がん治療 │ 200,000円 │ 60,000円
腎不全（月間）│ 25,000円 │ 7,500円
骨折手術 │ 80,000円 │ 24,000円
補償割合が高いほど自己負担は
軽くなりますが、保険料もアップするので
バランスが重要です。
おすすめのペット保険（2025年時点）
1. アニコム損保「どうぶつ健保ふぁみりぃ」
- 補償割合：70％／50％プラン選択可
- 通院・入院・手術すべてカバー
- 保険証提示でその場で清算できる動物病院が多い
- 加入年齢：7歳11か月まで
2. アイペット損保「うちの子」
- 補償割合：70％ or 90％
- 通院から手術まで幅広く対応
- 窓口精算可能な提携病院あり
- 年間限度額：あり（プランにより変動）
3. 楽天ペット保険
- オンライン手続き完結
- 保険料が比較的安価（1日100円台〜）
- 楽天ポイントも貯まる
- 高齢猫も一部加入可能（条件付き）
まとめ：愛猫の未来を守る選択を
| 項目 | 備える手段 |
|---|---|
| 急な病気・ケガ | ペット保険でカバー |
| 高額な手術費 | 貯蓄＋保険が安心 |
| 慢性疾患の通院 | 通院補償付き保険を選ぶ |
| 高齢期の備え | 若いうちから保険加入 |
猫も人間と同じように病気になります。
そして、猫の医療は完全自由診療の世界。
「うちは健康だから大丈夫」と思っていても
突然の出費に驚くことは珍しくありません。
万が一のとき
「治療できなかった」という後悔を
しないためにも、
今のうちから備えておくことが大切です。
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